本当の豊かさとは true affluence 2005 3 16
豊かさには、「物質的な豊かさ」と「精神的な豊かさ」があります。
もちろん、どちらか一方を否定するものではなく、
両者とも、バランスよく存在すべきです。
しかし、現代文明は、あまりにも「物質的な豊かさ」に偏りすぎています。
特に、今の子供や若者は、豊かさには、
「物質的な豊かさ」と「精神的な豊かさ」の両面があると理解してなく、
「物質的な豊かさが、すべてだ」と思っている雰囲気すらあります。
これは、現代文明が作り出した「精神的な病」だと思います。
「物質的な豊かさ」が持つ魔力に、すっかり取り憑かれてしまっていると言えます。
共産主義体制の崩壊で、唯物主義的な考え方も崩壊したと思っていたら、
いつの間にか、こうした唯物主義的な考え方が、再び甦り、
今の日本に広がっているのです。
つまり、「物質的な豊かさが、すべてだ」という唯物主義的な考え方が、
大きくなりつつあるのです。
しかも、問題なのは、生まれてくる子供が、次から次へと、
こうした「精神的な病」に染まってしまうということです。
この悪循環は、どこかで、何とか断ち切らないと、大変なことになってしまいます。
かつて、日本は、そして日本人は、
極めて精神性の高い国、あるいは極めて精神性の高い民族として、
諸外国に紹介されていた時もあるのです。
(唯物)
ただ物質のみが、真の存在であるとして、これを重視すること(広辞苑)。
豊かさとは true affluence 2004 6 15
子供にとって、物質的な豊かさは、毒となります。
大人は、なぜ豊かなのか、理解できますが、
子供には、それが理解できません。
子供は、豊かであることが当然と考えるのです。
ここに不幸があるのです。
子供時代は、豊かで贅沢だったでしょうが、
それは、親の財産によって、豊かで贅沢な生活だったのです。
こうした子供が大人になると、どうなるか。
こうした子供でも大人になれば、
今度は、自分の財産によって生活をしていかなければなりません。
そうすると、子供時代に比べて、
生活が苦しい、あるいは貧乏になったと感じるのです。
このように、子供時代に、贅沢を覚えてしまうことは、
子供にとって不幸なことです。
最近は、リストラや給料カットで生活が苦しくなったため、
少子化が進行していると考える人もいるでしょう。
確かに、そのとおりかもしれない。
しかし、本質的な問題があると思います。
私の父親は、よく言います。
昔は、日本が貧かったので、食べ物がなくて困ったものだ。
毎日、食べ物のことを心配していた。
私の父親は、7人兄弟です。
7人が協力して、厳しい時代を生き抜いてきたのです。
この時代は、物質的には貧しかったでしょうが、
精神的には豊かだったのです。